【自給自足の知恵】研いでみませんか?切れない包丁と、迷子の僕の再生物語

自給自足実践記

レストランで学んだ「切れる包丁」と「切れない包丁」

カナダの日本食レストランで8年間働きました。その中で魚を捌くことが出来るようになったけれど、同時に学んだのは「切れる包丁」で仕事の質と安全性も変わる、ということでした。

最初の頃は、研いだ後に刃先を触って「なんとなくシャープになったかな」と感じる程度でした。しかし、使い出してすぐに全く包丁が切れなくなりました。しばらく同じようなことを繰り返し、原因は砥石の歪みだった事に気づきました。
砥石は使い続けると中央が凹み、気づかないまま研ぐと刃先が丸まってしまう… そこから学んだのは、「本当に切れる包丁」を作るには、感覚ではなく道具の状態を正しく知ることが大切です。

今回は砥石の扱いと、包丁の研ぎ方、心構えをお伝えします。


切れないことが危険な理由

つい力が入りがちになる、切れない包丁。力を込めて切ると、刃が逃げて予期せぬ事故につながることもあります。何より、イライラするものです。

包丁が切れない場合、気をつけたい食材

  • かぼちゃなどの硬い食材
  • トマトなどの皮があり、滑るもの
  • 魚・肉類、特に魚の頭など

包丁が切れない場合には、どのような食材でも気をつけたいですね。


必要な物品はどんなもの?

必要な物品は細々とありますが、ここではとりあえず直ぐに研ぎを始められるものをお伝えします。

揃えるべき砥石

  • 荒砥(#300前後):刃こぼれ修正用。欠けた刃を直すときに使います。(画像左)
  • 中砥(#1000):家庭用ならこれ一本で十分。日常的な切れ味の回復に。(画像中央)
  • 仕上げ砥(#3000以上):刺身や薄切りにこだわる人向け。切れ味の持ちが良くなりますが、一般家庭用には必要ないと思います。(画像右)

最初は中砥一本でOK。慣れてきて必要を感じたら荒砥や仕上げ砥を追加すればいいと思います。

家庭で使うのにおすすめの砥石

SHAPTON | SHARPEN YOUR LIFE | シャプトン株式会社
シャプトン株式会社の公式サイトです。「早く研げる」、「すぐ研げる」、「減りが少ない」、「豊富な種類」が特徴の砥石を製造。誰でも簡単に「刃付」ができるための製品、環境づくりを目指しております。

包丁研ぎの基本手順

砥石を水に浸す

  • 10〜15分、水にしっかり浸けて気泡が出なくなるまで待ちます。

※ 浸水がめんどくさい人にはこちら、セラミックの砥石を使ってください。5分浸すことを推奨していますが、水をかけてすぐ使えます。

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砥石を安定させる

  • 濡れタオルやゴム台の上に置く。滑らないようにするのがポイントです。

角度を保つ

  • 包丁を砥石に当て、刃先が15度くらいになるようにします。
  • コツ:10円玉2枚を刃元に挟むイメージ。

初めて研ぐ時は、角度はバラバラになりやすいですが、研いで使ううちに何となくわかるものなので、気軽に削っていきましょう。

押すときに力を入れる

  • 刃先から刃元(好みで逆でも良し)へ、均等に押しながら研ぐ。引くときは力を抜く。

裏返して同じ回数研ぐ

  • 片面だけだと片刃になるので、表裏をバランスよく。
  • 刃物の種類や、刃のつき方によって変えましょう。

バリを確認する

  • 研いだ側と反対側に「引っかかり(バリ)」が出れば研ぎ終わりの合図です。

これを繰り返すだけで、家庭の包丁でも驚くほど切れ味が変わります。

実際に研いでいる動画

実際に研いでいる動画を用意しました。

迷子の社会不適合者
ブログ、迷子の社会不適合者 半自給自足計画のYouTubeアカウント、チャンネルです。「迷子の社会不適合者 半自給自足計画」では、 暮らしについてを中心に発信しています。 社会のレールから外れてしまったけれど、 自分らしく生きる方法を探しな...

砥石の直し方|アスファルトでゴリゴリ

砥石は平らでなければ意味がない。中央が凹んだまま研ぐと刃が丸まってしまいます。

  • 確認方法:砥石を平らな板に置き、カタカタ揺れたらアウトです。
  • 修正方法
    1. 修正砥石を使いましょう(理想的)
    2. 手軽な方法 → アスファルトに水をかけてゴリゴリ。僕はよくこれをやる。
不適合
不適合

費用をかけずに工夫することこそ、僕にとっては「半自給自足」を象徴する行為!


よくある失敗と対策

失敗と対策内容

  • 角度がブレる → 切れ味が安定しない
    → まずは短時間でいいから「角度を一定に保つ練習」だけに全集中!研ぎの呼吸!
  • 研ぎすぎ → 刃が薄くなって欠けやすくなる
    → 中砥で軽く、必要なときだけにしましょう。
  • 砥石のメンテ不足 → 切れ味が戻らない
    → 定期的に平面を直すことが大事です。

包丁研ぎから広がる「自分でできる」暮らし

包丁研ぎは単なる作業じゃない。それは、自分の感覚を確かめ、道具を活かし、そして自分自身と向き合う静かな儀式だ。

そしてその哲学は、暮らしの他の部分にも広がる。
たとえば今、僕はアプリアムの梅干しを漬けている。保存食を買わなくても、知識と少しの手間があれば自分で作れます。包丁を研ぎに出す代わりに自分で研ぐ。保存食を買う代わりに自分で漬ける。その積み重ねが、「社会不適合者」である僕が、少しずつ自分の足で立っていく自信につながっています。

アプリアム梅干しはこちらから


まとめ

刃先に映る「生きる」ということ

包丁研ぎは、決して職人だけの技術ではないです。
切れ味のいい包丁は、安全で料理を楽しくしてくれます。そして、自分でできることを実践していく暮らしは、日々の小さなストレスを減らしてくれると思います。

もし、あなたの包丁が切れなくて困っているなら、ぜひ砥石を一つ買ってみてほしいです。
その刃先が光を反射して輝きを取り戻すように、あなたの暮らしもまた、少しずつ輝きを増していくと思います!

妻

くっさい事言いますね〜

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